今回は、SNSでの誹謗中傷が原因で不登校を経験した長岡理沙さん(仮名・現在33歳)のエピソードをお届けします。
中学3年生の頃、何気ない投稿がきっかけで中傷を受けるようになり、学校生活が一変してしまった凛さんが、どのようにその状況を克服し、自分を取り戻したのかを伺いました。

あなたが同じような悩みを抱えている場合、少しでも安心や希望を感じてもられば嬉しいです!
SNSでの誹謗中傷がもたらした孤独感
――理沙さん、SNSでの誹謗中傷が始まったきっかけは何だったのでしょうか?
「当時、中学3年生で友達とよくSNSでやり取りしていたんです。ある日、部活の写真を投稿したんですが、それを見た他のクラスの子が『なんか調子乗ってる』とか『ブスのくせに目立とうとしてる』ってコメントしてきたんです。そのときは軽い冗談だと思って流していたんですが、それがどんどん広がってしまって…。クラスのグループチャットでも私の悪口が飛び交うようになって、本当に辛かったです」
――その中傷が広がる中で、どんな気持ちでしたか?
「最初は私が悪いのかなって思ってました。でも、投稿していない写真とかまで話題になっていて、全然関係ないことでまで攻撃されるようになって…。だんだんスマホを見るのが怖くなって、誰とも連絡を取らなくなりました」
不登校に至るまでの経緯
――学校を休むようになったのはいつ頃からですか?
「誹謗中傷が始まって2か月くらい経った頃です。学校に行くとみんなが私の方を見て笑っている気がして…。クラスの子が私のことをSNSでネタにしているのを知っていたので、教室にいるだけで息が詰まる感じでした。ある日、どうしても行けなくて『頭が痛い』と言って休んだのが最初です」
――そこから連続して休むようになったんですか?
「はい。一度休むと余計に行きづらくなりました。『また何か言われるんじゃないか』とか『どうせみんな私のことを笑ってる』って思ってしまって…。親にも何も言えずに、ただ布団にこもっていました」
不登校中の生活
――学校を休んでいる間、どんな生活を送っていましたか?
「最初の頃はずっと布団の中で過ごしていました。食欲もなくて、スマホも触らず、ただ時間が過ぎるのを待っている感じでした。夜になると『なんで自分ばかりこんな目に遭うんだろう』って考えてしまって、泣きながら寝る日が多かったです」
――外には出ていましたか?
「全然出ていなかったです。外に出ると近所の人に会うかもしれないし、学校の子に見られたらまた何か言われるんじゃないかって怖くて…。一日中家の中にいました」
家族との関係の変化
――その頃、ご家族との関係はどうでしたか?
「母は最初すごく心配してくれていましたが、私が理由を言わないのでイライラしていました。『学校に行かないなら理由を話して』って何度も言われましたが、何をどう言えばいいのかわからなくて…。父は仕事が忙しくてあまり家にいなかったので、ほとんど話しませんでした」
――家族の中で変化があった出来事はありましたか?
「ある日、母が私に『何も言わなくてもいいけど、一緒に何か探そう』って言ってくれたんです。そのとき初めて少しだけ気持ちを話しました。母が泣きながら聞いてくれて、その姿を見て少し救われた気がしました」
再起のきっかけ
――学校以外の選択肢を探し始めたのはその後ですか?
「そうです。母がフリースクールを調べてくれて、そこに通うことになりました。最初は怖かったんですが、先生が『ここは誰も君を傷つけないよ』って言ってくれて…。その言葉が本当に心に響きました」
新しい環境での挑戦
――フリースクールではどのような経験をしましたか?
「絵を描いたり、パソコンでデザインを学んだりしました。好きなことを自由にやれる環境がすごく楽しかったです。同じように学校に行けなくなった子たちと話す中で、自分だけじゃないとわかって安心しました」
高校進学への挑戦
――通信制高校を選んだ理由を教えてください。
「フリースクールで一緒だった友達も進学する予定だったのが大きな理由です。自分のペースで学べるのも魅力的でした。無理せずに勉強できる環境が自分に合っていました」
――高校生活で特に印象に残っていることはありますか?
「美術の授業で描いた作品が賞を取ったことです。それをきっかけにデザインの道を本格的に考えるようになりました」
社会人としての現在
――現在はどのようなお仕事をされていますか?
「今はデザイナーとして働いています。フリースクールや高校で学んだことがそのまま仕事につながっています。過去の経験があったからこそ、今の自分があると思います」
同じ悩みを抱える人へのメッセージ
――SNSでの誹謗中傷に悩む方に向けて、メッセージをお願いします。
「まずは誰かに話してください。一人で抱え込む必要はありません。そして、SNSから離れてみるだけでも心が軽くなることがあります。新しい環境を探すことで、必ず自分を取り戻せる瞬間が来ると思います」
まとめ
理沙さんのエピソードは、SNSの中傷や学校生活で悩む方々にとって大きな励みになるでしょう。

彼女が見つけた新しい居場所と自分らしさを取り戻した経験が、少しでも多くの人の力になることを願っています!